全日遊連の電気使用量調査削減は足踏み状態

全日遊連がまとめた全国のホールにおける電気使用量の集計結果によると、2016年度の総電気使用量実数値は67億1,037万キロワットアワーで、これを元に算出したCO2排出量は前の年度から約1％減の約304万トンだった。調査対象ホール数は9,953店舗、有効回答ホールの割合は88.7％だった。
　
実集計値を対象ホール数に換算したCO2排出量の推計値は約352万トンで、前年度から約12万トン、3.3％の減少となった。全日遊連が策定した「低炭素社会実行計画」の基準年度である2007年度と比較すると約119万トン、25.3％の減少となった。
　
節電効率の変化を示す「原単位」では、営業所1平米当たりのCO2排出量は314.9キログラムで前年比1.9キログラム増えたほか、遊技機1台当たりのCO2排出量も837.0キログラムで0.6キログラムほど増えた。14年度実績では全体のCO2排出量、台当たりのCO2排出量を大幅に減少させていたが、前回と今回の調査で、2年続けて足踏み状態になるなど、電気使用量の削減はホール数そのものの減少によるところが大きいことが示されている。
　
全日遊連は2007年度に5年で15％のCO2排出量の削減目標を掲げた環境自主行動計画を策定したが、区切りに設定された12年度におけるCO2排出量は、対象ホール数に換算した推計値で12.6％の削減に留まっていた。その後、全日遊連では新たな自主行動計画として「低炭素社会実行計画」を策定。2030年度までに07年度比22％の削減目標を設定したが、こちらは15年度調査の時点で目標が前倒しで達成されている。